東京でLSHアジア奨学会の奨学金授与式が行われました。LSHアジア奨学会は、2002年1月に設立された奨学会で、日本で勉強中のアジアの留学生たちに毎年奨学金を授与しています。これまで900人が越える学生がこの奨学金を受けてきました。
この奨学会は、故イ・スヒョンさんの行動を称える日本の人たちの募金によって運営されています。イ・スヒョンさんは、2001年1月、東京の新大久保駅で線路に落ちた乗客を救おうとしてこの世を去った韓国の青年です。若い年で残念な死を迎えましたが、彼の残した行動や想いは、未だに多くの人々に深い感動を与えています。
当時、イ・スヒョンさんは韓国の高麗大学を休学して東京の日本語学校に留学中でした。反韓感情が強かった時期であったにも関わらず、自分の身を犠牲にしてまで他人を救おうとした韓国の青年の行動は、日本人の間で大きな反響を呼びました。偶然であるかもしれませんが、この事故から約2年後、日本では韓国ドラマ「冬のソナタ」などの韓流ブームが起こり、新大久保は韓流の中心地になりました。
イ・スヒョンさんの両親は、「韓国と日本を繋ぐための力になりたい」と願っていた息子の遺志を受け継ぎ、事故から1年後に日本全国から受け取った見舞金などを基に、LSHアジア奨学会を設立しました。LSHはイ・スヒョンさんの名前のイニシャルです。
イ・スヒョンさんの話は、日本の小学校の教科書にも掲載され、2017年度にはドキュメンタリー映画<カケハシ>も製作され、今年5月には東京ギャラクシー日本語学校でも上映会が行われました。映画を通じて聞いたイ・スヒョンさんのお母さんの話に、再び胸が一杯になりました。故人の遺志を受け継ぎ、もっと熱心に生きようと心に誓いました。
東京ギャラクシー日本語学校でも、作文の審査などを通じて、毎年奨学金学校代表推薦者1名を選抜しています。今年は、東京ギャラクシー特別進学クラスで大学進学を目指して一生懸命に勉強しているイ・○○さん(韓国・女)が奨学生として選ばれました。
東京ギャラクシー日本語学校の校長もLSHアジア奨学会で積極的に活動しており、奨学金の授与式にも一緒に参加しました。
NHKも取材のため奨学金授与式に参加していました。東京ギャラクシーの学生も取材に応じましたよ。
第18回LSHアジア奨学会において奨学金を受けられたされたみなさん、おめでとうございます!これからも常に故人が残した思いを受け継ぎ、日本でさらに意味深い留学生活を続けていってほしいと願っています。