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日本就職のためのSTBJ(標準ビジネス日本語テスト)

ビジネス日本語とはビジネス場面で必要とされるコミュニケーションのための日本語です。一般日本語や高等教育機関に進学するためのアカデミックジャパニーズとは異なります。例えば、上司の指示を理解すること、場面や相手に応じた表現の使い分け、適切な敬語表現、話し言葉と書き言葉の使い分け、グラフ・図形・表を使って重要な内容を把握すること、電話応対、社内外でのビジネスマナーなどを含めた日本語がまさにビジネス日本語です。
日本語教育の質的向上を図り、日本国内外の日本語教育に貢献してきた一般社団法人 応用日本語教育協会は、STBJ(Standard Test for Business 標準ビジネス日本語テスト)を創設し、2007年に初めて試験が実施されました。中国、ベトナム、スリランカでは年6回と定期的に試験が実施されており、日本、韓国、台湾、タイの日本語教育機関でもこの試験が導入されています。東京ギャラクシー日本語学校では、日本就職を目標とするビジネス日本語クラスの学生は、クラスが開講した月に現在のレベルを把握し、約5か月後にビジネス日本語の実力がどのくらいついたのか自分のレベルを測ることができます。

では、STBJがどのような試験なのか細かくみていきましょう。
STBJは、一般的な日本語の語彙や表現だけではなく、ビジネス現場で必要な敬語表現、ビジネスマナーなどに関する知識まで測ることができる試験です。具体的に以下の能力を測定することができます。
1. 企業内活動に必要な語彙、表現の知識があり、適切に運用できる能力
2. 日本人がビジネス活動において使用する各種表現の“意図”が理解できる能力
3. ビジネス場面において欠かせない敬意表現の適切な運用能力
4. 日本人独特の配慮表現や婉曲表現についての知識と対応能力
5. 日本人とビジネス活動に不可欠なビジネスマナーや慣行に関する知識

日本就職のためのSTBJ(標準ビジネス日本語テスト)

テスト形式

テストの種類と測定能力 問題数Ⅹ配点 総合得点
1. 聴解能力テスト(1) 8Ⅹ15 120
2. 聴解能力テスト(2) 8Ⅹ20 160
3. 発話能力テスト 8Ⅹ15 120
4. 聴読解能力テスト(1) 8Ⅹ20 160
5. 聴読解能力テスト(2) 8Ⅹ20 160
6. 読解能力テスト 8Ⅹ20 160
7. 語彙能力テスト 12Ⅹ10 120
全 60問 1000点

日本就職のためのSTBJ(標準ビジネス日本語テスト)

テスト判定基準

1000~800点
BJ1.
・企業内での日本語による業務が可能なレベル
・来訪者との会話における敬意表現が使用可能

799~650点
BJ2.
・企業内での日本語による業務が概ね可能なレベル
・聴解能力は十分であるが、発音には誤りもある

649~450点
BJ3.
・企業内での日本語による業務が時に困難なレベル
・聴解能力でも発話能力でも正確さを欠く

449~250点
BJ4.
・日本語による業務はかなり困難なレベル
・暗記している文章のみ使用し、応用能力は乏しい

249~0点
BJ5.
・日本語による業務は不可能なレベル
・日本語学習の入門期程度の知識しかない

【引用:一般社団法人応用日本語教育協会HP】

STBJを通して、ビジネス現場で使用する日本語に接しながら自分の苦手な部分を把握し、その部分を補うためにも東京ギャラクシーのビジネス日本語クラスの授業でビジネス日本語の実力を伸ばしていきましょう。
日本就職を準備するために留学を真剣に考えているみなさん、東京ギャラクシー日本語学校に入学し、STBJも活用してビジネス日本語クラスで有意義な時間を送りましょう!

日本での就職内定をもらった卒業生の体験談

母国での社会人経験後、東京ギャラクシー日本語学校での留学を通して日本での就職を勝ち取った卒業生の体験談を紹介します。ギャラクシーは中級前半レベル(N3所持)からのスタートだったコウさんは、1年間の語学研修を経て、日本での就職内定が決まりました。後半の6ヶ月間はビジネス日本語クラスで学習し、1年間の出席率もほぼ100%でした。

●自己紹介をお願いします。
(東京ギャラクシー日本語学校への留学前は)母国で大学院を卒業し、その後4年間仕事をしていました。そして今年(2019)2月に幸運にも日本の会社(エネルギー、バッテリー技術、研究開発)に内定が決まりました。

●なぜ日本で就職をしようと考えましたか?
以前の仕事は研究開発で、多くの日本企業と関わる機会があり、どんな材料の開発または製造技術においても、日本は私たちが学習できる価値があることが分かりました。そこで、日本語を勉強し、日本人の専門職の方と会話ができるようになりたいと思うようになりました。
自分の技術と知識を発揮し、会社に貢献し、必要な時には中国語で対応できる、国際的な人材になりたいと思っています。

日本での就職内定をもらった卒業生の体験談

●就職活動で苦労したことは何ですか。
日本企業を目標とするのであれば、履歴書、面接やレターはもちろん日本語ですから、準備の段階では非常に苦労をします。面接で使う日本語表現は、力の限り反復して練習することが必要です。

●ギャラクシーのビジネスクラスの就職指導はどうでしたか?
柿原先生のご指導にはとても感謝しています。先生は面接練習などで注意すべき場所をご指導くださりました。また、時間を見つけては会話練習をしてくださり、面接テクニックにとても役立ちました。

●ビジネスクラスの勉強で役に立ったこと、これからの社会人生活で役立つと思うことは何ですか。
様々なビジネスシーンにおいてのシミュレーション会話です。自分が社員になり、正確に仕事の情況を判断し、的確な対応をする。これは日本の企業に溶け込むのに非常に役立ちます。

●ビジネスクラスでは、外部の先生を招いて特別授業(マナー講座・コミュニケーション研修など)をすることがあります。その中で、特別印象に残っていることや、役立ったことはありますか?
コミュニケーション研修では、向かい合ってボールを投げながら行うゲームをしました。相手の行動を見ながら、相手が話す内容を聞き取らなければなりません。この簡単なゲームの中で、コミュニケーションの大事な要素を勉強できたように思います。

日本での就職内定をもらった卒業生の体験談

●学校で勉強したこと以外で、自分から考え、行動したことはなんですか。
自分の日本語会話能力の不足については、授業後にラーメン屋でアルバイトをして、日本人との会話の機会を増やし、会話とリスニングの練習をしました。

●あなたにとってビジネスクラスは、どんなクラスでしたか?
ビジネス日本語クラスの内容は豊富です。職場でのシミュレーション会話、敬語、ビジネスレター、就職指導など、全てを身に付けるのは難しいと思いますが、初めの基礎を学習、経験を増やせます。また、ビジネス日本語クラスで知り合った、同じ日本で就職したいという目標を持つ、たくさんの友達と知り合い、一緒に勉強し、一緒に成長することができました。

●後輩学生に向けてアドバイス・メッセージをお願いします。
もし、日本で就職の計画があるのなら、早めに行動したほうが良いと思います。面接対策には長い時間がかかります。少しでも早く就職指導の先生と話し合い、十分に練習し、準備をしてください。

これから日本での就職を考えている留学生のみなさん(留学準備中のみなさん)、ぜひ参考にしてください。