東京・上野 国立科学博物館で日本・地球・宇宙について知ろう!

東京・上野 国立科学博物館で日本・地球・宇宙について知ろう!

みなさん、博物館は好きですか?
私は美術館は好きですが、博物館はあまり好きではありませんでした。
動物の模型や地球の断面図、土器を見ても面白くない、と思っていたからです。
でも、東京・上野にある国立科学博物館に行って、その考えが変わりました!
今回は、私のような科学に関心のなかった人でも楽しめる国立科学博物館の魅力をみなさんにお伝えします。

みなさんもよくご存じのように、上野駅の西側は上野公園といい、美術館や博物館がたくさん集まっています。
その中で、上野駅を出てすぐ、国立西洋美術館の隣にあるのが国立科学博物館です。
1877年を創立され、これまで140年以上の歴史を積み重ねてきました。

東京・上野 国立科学博物館で日本・地球・宇宙について知ろう!

国立科学博物館の特徴の一つは、規模が非常に大きいことです!
日本館と地球館の二つの建物に分かれており、すべての展示を見るには1日では足りないほどです。
まずは、日本館について見てみましょう。
日本館は、日本を考古学的、地学的、自然人類学的に研究した成果が展示されています。
一番魅力的な展示の一つが、フタバスズキリュウという日本特有の恐竜の化石です。
日本は小さな島国だったので、大型の恐竜はいなかったと考えられていましたが、
1968年に、当時高校生であった鈴木直(ただし)さんが首長竜の化石の一部を発見したことから、本格的な調査が始まりました。
国立科学博物館では、フタバスズキリュウの全体模型と、本物の化石の一部を見ることができます。

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もう一つ、国立科学博物館で一番人気のある展示が日本館にあります。
それがTHEATER36〇(シアター・サン・ロク・マル)です。
これは世界唯一の全球型の映像施設で、直径12.8m(実際の地球の100万分の1の大きさ)のドームの内側すべてがスクリーンになっていて、その中のブリッジに立ち、映像をご覧いただけます。360°全方位に映像が映し出され、独特の浮遊感などが味わえる世界初のシアターです。
上映される映像は月ごとに変わり、深海や恐竜、宇宙の成り立ちなどについてダイナミックな映像を通して学ぶことができます。

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また、日本館の2階には「日本列島の自然と私たち」という展示があるのですが、そこでぜひみなさんに見てほしい展示があります。
みなさん、渋谷駅前に銅像がある「ハチ公」は知っていますよね。
国立科学博物館には、本物のハチ公の剥製があるんです!
ぜひ挨拶をしてあげてくださいね。
その他にも、北海道の熊や、奈良の鹿の剥製なども見ることができ、みなさんも驚きや新鮮さを感じることができるでしょう。
次に、地球館を見てみましょう。
地球館はより広く、地下3階から地上3階まで、地球全体や宇宙についての研究、またそれに伴った科学技術の歴史などが展示されています。
地球館でまず見たいのは、月の石です。名前の通り、月から持って帰ってきた石ですね。
国立科学博物館には、2種類の月の月の石が常設展示されています。
1つはアポロ11号、ニール・アームストロングが世界で初めて月面着陸したときに持ち帰ってきたもの、もう一つは最後のアポロ計画、アポロ17号によって持ち帰られたものです。
実際に見るととても小さな石なのですが、この石がどこからきたのか、どのような過程を経て今自分の目の前にあるのか想像してみると、とても不思議な気分になることでしょう。

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宇宙について考えた後で、今度は深海に目を向けてみましょう。
宇宙の調査と同じくらい大変だといわれているのが深海の研究です。
実は、この地球上の海で、実際に人間が探索できたのはまだ5%に満たず、95%以上が人間の力が及ばない領域だそうです。
ですから、そこに住む生き物たちの生態もまだまだ分かっていないことがたくさんあります。
深海には不思議な生き物がたくさん住んでいますが、その中でダイオウイカについて聞いたことがあるでしょう。
ダイオウイカは、無脊椎動物(背骨のない生き物)の中で一番大きいと言われています。
国立科学博物館では、このダイオウイカの本物の標本を見ることができます。

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他にも、地球館には、人工衛星から地球を見る装置や、実際に自分のサーモグラフィを見ることのできる展示もあり、体験しながら楽しむことができます。
もちろん、T-rexやトリケラトプスなど、恐竜の化石、骨格標本も見ることができますよ。

外国人のみなさんは、案内文を理解できるか心配かもしれませんね。
大丈夫です。国立科学博物館は、館内のいたるところに「キオスク」と呼ばれる電子案内があり、日本語、韓国語、英語、中国語で案内を見ることができます。
また、希望する人は有料でオーディオガイドや、解説タブレットを借りることもできます。こちらも韓国語、英語、中国語に対応しています。

国立科学博物館は、小学生でも理解ができるように、館内のほとんどの案内は漢字にふりがながふってあります。
ですから、日本語を勉強しているみなさんは、ぜひ日本語の案内も見てみてくださいね。

国立科学博物館のある上野駅は、東京ギャラクシー日本語学校のある茅場町駅から東京メトロ日比谷線で5駅!乗車時間はたったの約9分です。
五感をフルに使って、楽しく科学を学ぶことのできる国立科学博物館!
留学生のみなさんは、ぜひじっくりと時間をかけて国立科学博物館を訪問してみてくださいね。